天香山
舒明天皇の国見歌を礎に、山、里、煙、水鳥の姿から〈やまと〉という国を見渡す歌。土地と民の暮らしを一つの風景として見つめる王の眼差しを描きます。

物語紹介
飛鳥を舞台に、二度、王となった女性――斉明天皇を描く歴史劇。
今からおよそ千四百年前。王家に生まれた宝皇女は、幼い頃、聖徳太子による「十七条憲法」に出会います。
結婚し、子をなし、穏やかな時を過ごす宝。しかし、国の行く末のために離縁を求められ、人生は大きく動き始めます。
飛鳥という国の黎明期。混乱の時代を生きながら、宝は多くの人物と出会い、学び、やがて自ら王となってゆきます。
夫である大王を亡くし、自ら大王となってからも、政治の混乱は続き、国際関係は緊迫していく。
人を信じ、言葉によって人と人、国と国を結ぼうとする宝。
開かれゆく 新しき国やまとを 結ばん
しかし、その願いとは裏腹に剣は抜かれ、目の前で惨劇が繰り広げられてゆきます。
「私は二度、王となった。この国を和する――祈りと共に……」
民の暮らしを思い、理想を求め、飛鳥に祈りの場を開いてゆく斉明天皇。
飛鳥の川を、土を愛し、国を見つめ続けたその生涯を、歌・語り・舞によって立ち上げます。

出演者
身体表現者。俳優、ダンサー、脚本、演出、作歌。
土地と人、自然との関係や、そこから生まれる身体感覚をテーマに、現地を訪ね、歴史や風土を取材しながら舞台作品を創作している。
飛鳥では、史跡と和歌を巡るリトリート「えみさんぽ」を実施。また、飛鳥の地と古代の天文を題材とした演劇作品『星詠み人〜アサギダラと天文図』を二度発表している。
代表作に、地下水源と人との関係を描いた『スサノオの庭』、七夕を題材に人・土・星の調和と社会規範を描いた『七夕、ボクの物語』、古代王朝を舞台に女性の自立を描いた『照愛』、母子の葛藤とケアを草と人との関係から描いた『よろぼし〜手湯と草』、近未来を舞台に生成AIと人の身体の関係を描いた『あなた、俳優でしょう?』など。
音楽 | ORIGINAL SONGS
作・演出・出演を担うなかええみが、本作のために作曲。人物の説明では届かない願い、迷い、決意を、三つのキーソングとして舞台に響かせます。
COMPOSED BY作曲 なかええみ
舒明天皇の国見歌を礎に、山、里、煙、水鳥の姿から〈やまと〉という国を見渡す歌。土地と民の暮らしを一つの風景として見つめる王の眼差しを描きます。
旱魃に苦しむ田畑と人々のため、南淵川上で雨を祈る宝。水を求める切実な願いが、やがて命すべてを包む慈しみへと変わってゆきます。
人と言葉を信じたい宝の前に、幾度も現れる剣。その重さを知りながら、それでも祈りと対話を選び取ろうとする決意を、躍動するミュージカル調の歌に託します。
PERFORMERS
なかええみと井原季子、渡会光晴の共演は、本作で三作品目。そこへ渡会美枝子の語りが加わり、音と声、身体が交わる舞台をつくります。

鳳笙奏者
天と地のあわいを満たすような鳳笙の響きが、古代の空気と祈りの気配を呼び覚まします。

ピアノ奏者
物語の感情と時間の移ろいを、透明さと力強さをあわせ持つピアノの音色で描き出します。

語り
宮沢賢治の物語を中心に、全国で精力的に語りを行っている。本作では宝以外の人物の声を担い、飛鳥の人々と時代の気配を立ち上げます。
飛鳥の水が流れ、笙が空をひらく。
その響きのなかから、斉明天皇の声が立ち上がります。
人物相関
名前を選ぶと、宝との関係が開きます。
宝との関係
物語の中心
二度、王となる。水の声に耳を澄まし、人と国を結ぼうとする。
各幕の流れ
少女から、王家の選択へ
十歳の宝は、厩戸皇子が示す〈ことばで国を和する〉姿を目撃する。学び、高向王と出会い、愛を知った宝は、やがて王統のために自らの人生を選び取る。
風に触れ、風を見る。
小墾田宮十七条憲法と、政の原点
吉備姫王・茅渟王武と政、王家の教え
遣隋使歓迎白砂の庭、剣舞、風を掬う出会い
高向王との学びと婚姻とつ国の言葉、歌と祈り
厩戸皇子の死理想が遺した問い
葛城の池愛する人との別離、自ら選ぶ道



同日開催 | 事前申込み
申込み受付中飛鳥の礎を築いた女帝、斉明天皇。二度王となり、飛鳥の民を導きました。
世界遺産登録と四神の館開館10周年を記念し、古代衣装をまとって斉明天皇の行幸を体験する催しです。星を迎える飛鳥の朝、古代の列に加わって歩いてみませんか。ぜひご参加ください。
雨天時四神の館内で行います。
お申込み事前申込み制です。
飛鳥の風景
斉明天皇の生涯を想いながら歩いた飛鳥。写真を選ぶと、大きな画面でご覧いただけます。